国民生活金融公庫iには、「経営環境変化資金(セーフティネット貸付)」という事業資金の融資もあります。
社会的、経済的環境の変化によって事業収益が悪化して、売り上げが落ちてしまったなどの場合に融資をしてくれる事業資金です。
基本的に中長期的にみて、業況が回復し、かつ、発展することが見込まれる状況であることがひつようになります。
経営的破綻は将来的にみても避けられない状態などでは利用する事はできません。
またこの貸付利用の条件は次の4つの内のどれかに該当する場合になります。
1 次の(1)から(4)のいずれかの経営状況になっている方
(1) 最近の決算期における売上高が前期に比べ10%以上減少しているか、または最近3ヵ月の売上が前年同期を下回っており、かつ、今後も売上減少が見込まれること
(2) 最近の決算期における純利益額または売上高経常利益率が前期に比べて悪化していること
(3) 最近、回収条件の長期化または支払条件の短縮化等取引条件が悪化していること
(4) 社会的な要因による一時的な業況悪化により資金繰りに著しい支障を来している方または来すおそれのある方
この事業資金の目的は「経営基盤の強化を図るために必要な」運転資金となっていますので、運転資金がショートしてしまっているが、一時的なもので、社会的環境が回復したり、対策をとればなんとか持ち直せるという場合の資金となります。
この事業資金の貸付は、国の他の事業ローン、普通貸付などと合わせて利用できるので、他の国の事業ローンの限度枠とは別枠になります。
限度額は、4,800万円以内で、返済 5年以内で、特に必要な場合7年以内となっています。
返済の据置期間は1年以内、特に必要と認められた場合は2年以内となっています。
現在は順調な場合も、このような事業資金の貸付制度があることは、独立、起業する人にも覚えておいて損のないものだと思います。
いつどのような状況になるかはわからないのですからね。